就業規則」タグアーカイブ

社員が無断で仕事をかけ持ち。会社として対応は?[1]_1100




May 03, 2018

週末にかけて、サンフランシスコ近郊で女子プロゴルフ大会が開催されていました。なかなかないチャンスなので出かけました。かなり海沿いは風があったのですが、プロの打つ計算されたショットに感心していました。日本人でも単身アメリカでチャレンジしている10代の選手がいて、上位に食い込んでいました。まだまだチャンスはありそうですので、本当に若い日本人に海外でがんばってもらいたいと思いました。皆さんは好天気を利用され何かされましたか。

 

社員が無断で仕事をかけ持ち。会社として対応は?[1]

さて、今回から新しく皆さんからいただいている質問を考えていきたいと思います。

いただいている質問をまとめると、「日系企業のアメリカ支社で社長として赴任している者です。最近、当社の人事担当に、素行が不自然な従業員がいるということを、他の従業員を通して情報が入りました。情報を集めていると、どうも当社の仕事以外にも仕事を掛け持ちしていることがわかりました。他の仕事をしているため、日中集中できないこともある様子です。本人に問いただすと、何も言わず数日無断欠勤をしました。その後また出社してきたので、ミーティングを持ちたいと人事担当が告げたところ、弁護士同席でないと嫌だと拒否されました。こういった場合、どのように対応するのが会社側としては妥当なのでしょうか。」というものです。

 

本来の業務パフォーマンスに影響、アプローチはどこから?

かなり内容が長かったので、私ができるだけ一般化して短くしました。
つまり、今回の質問は、仕事をいくつか掛け持ちして、一つの仕事に対してパフォーマンスの影響があるので、それを糺したい、ということと、無断欠勤をしたことに関して、懲罰したいという内容だと思います。私の捉え方が間違っていた場合、質問をされた法律ノートの読者の方はもう一度指摘していただけると幸いです。

 

兼業・フリーランスの広がり

さて、まず今回の質問を考えていくうえで、基礎となりそうなポイントを考えていきたいと思います。

今回質問の内容となっている兼業から考えていきましょう。

兼業とは、本業の他にほかの業務、つまり副業を持つことをいいます。

今の時代、副業をいくつも掛け持ちしている人も少なくないですし、若い人でも、「フリーランス」として、いくつもの副業で生活を賄っている人も多くなってきているみたいです。私が知り合いから聞いている若者も、動画を制作しながら、タクシーサービスを行い、住んでいるアパートの一室を大家に黙って日毎転貸しながら生活しているが、毎日規則的に生きなくて良いので楽で良いそうです。時代は変わってきたものですね。そのうち学校も毎日行かなくて、好きな時間にビデオを見ていれば良いなんてなってしまうと、社会が崩壊しそうですが。

 

法律で絶対に禁止されている事項ではない

少々横に逸れましたが、基本的には法律で兼業は禁止されているわけではありません
ですので、他に禁止される理由がなければ、人は兼業しても良いのです。

一方で、兼業が禁止される場合がいくつかあります。
一つは、公務員や特殊な公務を扱う職業については、日本でもアメリカでも兼業が制限されています。公的な仕事に就いている場合には、その仕事に専念してください、という理念があるからです。

もう一つ大きな禁止の理由は、私企業が就業規則などで兼業を禁止する場合があります。日本の企業ではまだ多くの兼業禁止規定もありますし、アメリカでも企業によっては禁止規定を維持しているところもあります。

ただ、これは、企業ごとの判断になりますので、各々の企業の規則などを確認する必要があります。このような禁止する根拠がなければ、原則として兼業は自由ということになります。
最近では、インターネットを通しての兼業が盛んですし、生活のため、趣味のためなどの兼業が盛んになっているようですので、兼業の機会も増えてきますし、奨励する企業も出てきていますね。

次回ここから考えていきたいと思います。弁護士の同席も基本的にはどうなのか、かんがえなくてはなりません。これらを踏まえて今回の質問をみなさんと一緒に考えていきましょう。
気持ちの良い日が多くなってきましたね。緑を楽しみながらまた一週間がんばっていきましょうね。

 


▼DVグリーンカード抽選サポート、お申込み受付中
https://jinken.com/entry/

絶対アメリカに行きたい!住み続けたい!大きなチャレンジをして自分を変えたい!
Momsを通じてご応募なさる方々の「本気」にこたえます。

応募期間は例年10月のおよそ1か月。

もしもDVが実施されなかった場合には、もちろん全額対応させていただきますのでご安心ください。政権の移民政策に対する不安も大きいところですが、Momsでは柔軟に対応してまいります。

 





 

業界内転職。前職の悪い噂を止めさせたいが方法は?[2]





法律ノート 第1028回 弁護士 鈴木淳司
October 13, 2016

週末に友人の結婚式に出席し、スピーチをしてきました。スピーチの時間まで時間があって、かなり飲んでしまったのですが、新婚夫婦には喜んでもらえたようです。南カリフォルニアまで行ったのですが、気候がかなり良く汗ばむくらいでした。同じカリフォルニアといえども広いものですね。三連休の方もいらっしゃったと思いますが、皆さん週末はどのように過ごされましたか。

さて、前回から「最近、同様の業界内で転職をしました。転職そのものはスムーズだったのですが、転職後、同僚が私の前職での行動について悪い噂を会社内で流し、居づらくなっています。上司にも相談したのですが、基本的には気にしないように言われて終わっています。法的に何かできないのでしょうか」という質問をかんがえはじめました。

「業界内転職。前職の悪い噂を止めさせたいが方法は?」[2]

前回の復習をすると、まず法律などに先立って、就業規則(Employee handbook)にどのような行為が禁止されているのか会社内のルールについて確認する必要があると思います。
今回の質問にある、「悪い噂」の流布については、具体的に禁止されていない場合がほとんどだと思います。ただ、一般的に職務の遂行を妨げるような行為があった、という条項はあると思います。この一般的な条項は今回のようなケースの対応に使える可能性はあります。

社内での悪い噂の流布、どう考えるか

今回のようなケースは、単なる噂なので、可能であれば無視するのが一番利口な対応策だと思います。単なる噂を流す人、その噂を信じる人、であれば同僚であっても、その程度の人であると思っておけば良いと思います。同じレベルで、言い合いをするのはどうかな、と思うのです。

しかし、人によっては、感情的にセンシティブなこともありますし、実際に業務に支障が出ることもあるかもしれません。このような場合には友人などに軽く相談して、客観的な意見をもらってみることも精神的には良いかもしれませんが、職場においては就業規則に従って、上司や通報機関に相談してみることが良いと思います。

たとえば、今回の質問にある「噂」が虚偽の内容を含んでいる場合、名誉毀損などに該当するかもしれません。かりに違法な行為があったといえるのであれば会社としては、噂を流している人に対してなんらかの対応をすると思われますし、少なくとも、そのような行為をやめるように勧告すると思います。

名誉毀損で訴え出る可能性

一方で、会社側としては、悪質ではない行為と判断した場合には、何もしないことが考えられます。会社側も弁護士にも相談するかもしれません。

会社側が「悪い噂」について何も対応をしない場合、その判断を享受して、受け流し、職務に専念するのが良いかもしれませんが、場合によっては、「納得できない」と思われるかもしれません。その場合、何らかの法的手段を考えることになります。噂を流された、というだけでは訴訟をすることは難しいと思いますが、社会的な地位を貶めるために、虚偽の噂を流され、そのことによって、身体、精神、または財産などに損害を被ったことを証明できれば、名誉毀損などの訴訟が考えられます。ただ、名誉や信用を毀損された、というのは、単に悪口を言われて気に食わないという程度では法律上請求は成り立ちません。会社内で悪い噂を流されたというだけでは、社会上広く信用や名誉が毀損されたとは客観的には言いにくいと思います。

もちろん、辞職を余儀なくされたなどの、実質的な損害が「悪い噂」を流され、会社側も何もしない、そしてその噂は虚偽のものであった、などの事情があれば、法律上評価できる損害になるかもしれませんが、それだけでは足りないことも多々あります。私も、名誉毀損や信用毀損などの相談に多々接してきましたが、実際に事件になるのは極わずかであります。そういう意味では単なる噂で傷ついたというだけでは、訴訟にまでするのは一般的に難しいと考えてください。

法律論を別にして現実的に毅然と対処する

法律論で、悪い噂を封じ込めるのはあまり簡単ではありません。今回の法律ノートを反芻すると、やはり噂を流されたというのであれば、その噂を流している同僚の人にはっきりそのような行為をやめるように言うことが一番効果的かもしれません。その場合には上司などに相談をして、話をする席に同席してもらうなど、第三者の証人をつくっておくことが良いかもしれません。
直接の対峙が嫌であれば、就業規則に基いて相談をして、規則の範囲内での解決を目指すことが
良いのかもしれません。

次回また新しくいただいている質問を考えていきたいと思います。秋本番になってきました。
私も、マツタケを食べましたし、サンマも食べました。秋はおいしいものが多いですね。食べ過ぎ飲み過ぎに注意しつつ、また一週間がんばっていきましょう。




業界内転職。前職の悪い噂を止めさせたいが方法は?[1]





法律ノート 第1027回 弁護士 鈴木淳司
October 2, 2016

クリントン候補とトランプ候補の舌戦がありました。通常民主党は青、共和党は赤が党のカラーなのですが、候補が逆の色の服やネクタイを使用しているのは興味深かったです。
それにしても、マスコミもどういった基盤で経営されているのかで、かなり論調が違います。報道が公正というよりも、どのような情報を取捨選択するかは、一人一人の責任なのでしょうね。

「業界内転職。前職の悪い噂を止めさせたい」[1]

さて、今回から新しくいただいている質問を考えていきたいと思います。<br />
いただいている質問をまとめると、「最近、同様の業界内で転職をしました。転職そのものはスムーズだったのですが、転職後、同僚が私の前職での行動について悪い噂を会社内で流し、居づらくなっています。上司にも相談したのですが、基本的には気にしないように言われて終わっています。法的に何かできないのでしょうか」という内容でした。

転職が一般化。しかし業界は案外せまい

日本も例外でなくなってきましたが、業界によっては転職が日常茶飯事になってきました。同じ職場にずっといる私に取ってみると、勇気も不安もあるのだろうな、と思います。ただ、人それぞれの立場において、転職は人生において必要になってくるのでしょう。

アメリカにおいては、転職をするというとやはり同様の業界が多いと思います。雇う側も同様の業種の経験を求めるのかもしれません。今回質問されている方も同業種の中なので、狭い世界のようです。そうすると、業界内における今までの評価というのも割れる場合もあるかもしれませんね。今回質問されている方もとにかく転職したわけで、もう一度巻き直して元に戻るなどということも大変な状況です。同時に、また転職というのも大変な状況のようです。質問者ご本人は今の職場でがんばっていきたいという気持ちが強いようです。

嫌がらせ対応策ー就業規則などの社内ルール

さて、今回の質問はいくつかの問題点が潜んでいるように思います。質問のメールだけでは、よくわからないこともあるのですが、想像も入れつつ考えていきましょう。

まず、今回のような社内の問題については、まずは社内の内規に基いて処理をしていくのが第一歩です。質問をされている方のケースでは、比較的大企業のようです。大きい企業だから、何が良いのか、というとよくわかりませんが、企業が大きければ、それなりに法的なコンプライアンスをやっているという可能性が大きいと思います。社内弁護士や法務部なども存在することも多いのではないでしょうか。
そうすると、日本とは法律が違うのですが、就業規則などもそれなりにしっかりしていると思います。社内で起きた問題については、就業規則などの社内ルールに基づいて処理されるのが基本になります。国や州で規定されている法律や条例などに先んじて就業規則など社内のルールが適用されます。もちろん、社内のルール等が法律に準拠していることが前提になります。

就業規則も会社によって違いがありますが、基本的に社内で法的な問題が発生した場合の処理方法が規定されているのが一般的です。
まず、就業規則には、会社内において、どのような行為が会社内で禁止されているのか、ということが規定されています。禁止行為は、かなり広範囲に設定されていると思います。

日本とアメリカでは禁止内容に差も

今回のような行為が禁止されているのかどうかは、就業規則を参照しないとわかりません。日本では、かなり広範囲の行為について「ハラスメント」ということを言いますが、日本的な感覚だけでは、アメリカではハラスメントに該当しない可能性も十分にありますので、自分の気持だけで動いていると危険かもしれませんね。就業規則を読んで、自分が被っている不利益が会社内でどのように評価されているのかを確認する必要があろうと思います。内容的に自分が不利益を被っていると言う場合には、就業規則において、どのようにその不利益について、会社内で情報を共有するのか方法論が規定されているはずです。

中小企業では会社内ではなかなか情報を共有しにくい環境もあるので、外部の弁護士などに通報先を設定することもあります。とにかく、設定された通報先と情報を共有するところから、事態の解決を図る必要があります。

 

秋の味覚もいろいろでてきている季節になりました。秋を楽しみながらまた一
週間がんばっていきましょうね。