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アメリカ ビザ発給数も減少が顕著に

 

July 31, 2019

合法的なビザ発給数も減少が顕著に

 現米国大統領は、強硬な移民政策を提言実行しています。これから大統領の再選を目指す時期ですから、さらに強硬な移民政策を前面に押し出してくるであろうと予想されています。メキシコとの国境に作る壁というのも最高裁判所を巻き込んでの論争になっていますが、今後ヒートアップしていくと思われます。

ターゲットは違法難民だけではない


 今まで、移民政策に対して、どのような考えを持っているのかよくわからない部分もある現大統領ですが、多くの方々は、不法移民、すなわち不法に入国する移民に対して厳しく対応するという趣旨を主として現政権が考えていると思われているかもしれません。

 しかし、中南米から米国への移民を目指す、いわゆる難民申請も絞っていくという考え方を持っていることから、合法的に行われている難民申請についても制限をしようということがわかっています。合法な移民に対する制限です。


拒否率30% 数字に表れたビザの発給減少


 この難民申請の絞り込みに加えて、現政権はビザの発給についてもかなりの制限をかけはじめていることがデータからはっきりしてきました。

 あるデータによると、Hビザの拒否率が、前政権下では6%程度だったのが、現在では30%ほどまで上昇していると言われています。実に10件の申請、それも多くは弁護士が目を通し調える申請のうち、3件が拒否されていることになりますね。

 また、申請内容についても、かなり些末なことまで問題視され申請から許可までの期間もかなり長引いていて、6ヶ月以上結果がでるまでかかるということも珍しくありません。
政府の対応に、申請者も、サポートをする法律事務所も頭をかかえる状況になっています。

 

就業ビザ取得は死活問題


 現状では、アメリカで仕事をしたいと思う外国人は、いくつか合法的に働く方法がありますが、主な方法論として、H-1Bビザというものがあります。これは「専門職ビザ」と呼ばれていて、専門的な分野を勉強した外国人に与えられます。基本として大学卒業程度の専門的知識が要求されます。

 このビザはパターンとして、アメリカや外国で勉強した外国人が、アメリカの企業で働くために利用します。就業ビザですから、学生や転職を考えている外国人にとっては、ビザの許可を受けるかどうかが死活問題となってきます。

ウェブ上の情報でも、ビザの許可が得られないという外国人が多く発言していますが、一般的にも「アメリカではビザがおりにくい」という印象が語られています。これはあながち間違っていないかもしれません。

 

専門知識を持つ外国人のアメリカ離れ


 このような専門的な知識を持つ外国人が、現在アメリカを避ける、というトレンドが発生しています。

 たとえば、シアトルの会社が、カナダにも拠点をつくり移民を雇用するということもニュースになっています。カナダの法律はよくわかりませんが、永住に向けて安定的に住んで働くということがアメリカよりは容易なようで、「アメリカは移民政策が面倒だから、カナダで働きながら、家族をつくっていこう」ということを考える外国人が増えているようです。

 特に情報技術系の専門的な知識さえあれば、仕事はあるという状況ですから、若い外国人にとっては、アメリカに魅力が減ってきているような傾向があるのです。
全体的に専門職ビザの申請の母数が横ばいまたは減っている状況が現実化しているからです。

 

アメリカ企業への打撃


 申請する外国人のアメリカ離れが起こっているわけですが、企業にとってもかなりの打撃になっています。
 安定的に外国人を雇えない、申請をしても申請期間が長すぎる、拒否率があがってきている、といった不安要素が多くあり、外国人を雇うことに躊躇する企業が増えています。もちろん、現政権は「保護政策」を唱え、アメリカ人の雇用を守るという考えが強くあります。

 一方で、アメリカという国は様々な移民が支え発展してきたわけですから、いろいろな国とのつながりがあってこそ成り立っています。その関係性にも影響する事態になっているわけです。

 

日本人も含めて政府動向には注意が必要


 冒頭でも述べましたが、現米国大統領の移民政策に関するパフォーマンスは、来年にかけてエスカレートしていくと思います。アメリカにいる日本人を含める外国人は、政府の同行に、かなり注意していかなければならないと思います。

 


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H-1Bビザ申請、今年も飽和


H-1Bビザ申請、今年も飽和
April 16, 2018

2019年度分(2018年10月から就労有効分)のH-1Bビザ新規申請枠(6万5千プラス院卒枠2万)に対する申込数が19万件ほどあり、2018年4月11日に抽選が行われ、そもそも申請を受理する件数が絞られました。

H-1Bビザというのは、大学または大学院で専門的な分野を学び、関連する就職先において、仕事をするためのビザです。

 

H-1Bビザの新規申請、どのような場合?

このH-1Bビザ新規申請分にカウントされないのは、

1) すでにH-1Bビザの許可を得ていて、その延長申請をする場合
2) 許可を受けているH-1Bビザの就労内容を変更する場合
3) 許可を受けているH-1Bビザの雇用主を変更する場合
4) 現在の就労先の他、さらに複数の就労先を加える場合

と規定されていますので、単純に、「新規申請枠」というのは、学生がこれから働く場合、海外の職場から転職する場合などが主な場合です。

したがって、煽りを受けるのは新規で採用しようとしている企業や、特にアメリカ国内の大学・院を卒業し、アメリカで仕事をしたいと思っている外国人学生たちだと思います。
とくに、アメリカ国内のドメスティック業務だけではなく海外とのコネクションが重要な企業に打撃を与えています。

このような実情を受けて、若い外国人留学生は自国に戻ったり、別の国での就職を考えたりする傾向があります。開国当時のアメリカは若い外国人を積極的に求めたときとは逆の現象が現在起きています。

 

H-1B以外の就労ビザは?

H-1Bビザ以外に就労するビザとしては、EビザおよびLビザが考えられます。
このEビザやLビザは、みたすべき要件が、申請者およびサポート企業に課されていますので、アメリカ資本の企業に外国人学生が就職するのは、H-1Bビザの抽選、審査に通って許可をもらう以外にはほぼ道はないということになります。

 

これからの移民政策の傾向

現在または近い将来、移民に関して厳しい政策が出続けることが予想され、クリントン政権のときに、一時的に拡張されたH-1Bビザ申請枠が現状より多くなることは考えにくいと思われます。

今、アメリカの失業率は過去17年間で最低となっています。
アメリカでは以前好景気のときには、進んで移民を受け入れてきましたが、今回、失業率が減り、名目上の景気がよくなっている状況なのに、逆に移民を受け入れていこうという政府の考えはなさそうです。

したがって、現状のH-1Bビザ飽和状態がこれからもしばらくは続くと考えて間違いなさそうです。

 

今年のH-1Bで注目すべき点

興味深いのは、今年度、申込数が昨年度より一万件弱減っているということです。
年々、H-1Bビザを求める外国人は増加傾向にありましたが、新しい政権に変わってから、そもそもビザを求める総数が減ってしまったということになります。

アメリカに滞在する日本人もアメリカ永住権を持つ人が年々増えていき、ビザで滞在する人が減っている傾向にあります。

これは、当たり前で、ビザが出にくくなっているので、新規でアメリカに渡ってくる日本人は減っている。一方で、ビザの更新をしなくても良い永住資格を取って生活を安定させる日本人が増えているということになります。

現行政権が、アメリカという国の長期のビジョンをもって、様々な政策を打ち出しているのかどうか、考えてしまいますが、来年もH-1Bビザの申請者数が減ってくるとなると、いよいよ教育を受けた大学・院の外国人学生のアメリカ離れがはっきりしてくると思います。

 

若い人がどんどん離れていくことは、国の将来にとっては、いかがなものなんでしょうか。

また次回新しいトピックを考えていきましょう。

 

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H-1Bビザ-移民局の監視強化


移民局によるH-1Bビザの潜脱防止施策
Mar 08, 2018

 

H-1Bビザというのは、原則大学卒業程度の専門職に就く前提の外国人に給付さるビザです。
このビザは最大発給数が決まっていて、近年毎年その上限を超える申請があるため、抽選が用いられています。

H-1Bビザを取得するにも超えるハードルがかなりあるのですが、一旦H-1Bビザが発給されても最近では、移民局は、適法にH-1Bビザが使われているのか継続的に監視しています。

今回は、この移民局による監視について考えてみたいと思います。

 

H-1Bビザ取得者の実際の雇用先は?

まず、H-1Bビザが発給されるにあたって、雇用主および雇用の内容について決められています。

ところが、現状では、雇用主ではなく第三者の会社で外国人の雇用をさせるケースが多くあります。ある意味、H-1Bビザの趣旨の潜脱ですが、外国人を安く雇用するとか、H-1Bビザの趣旨と反するような雇用が行われています。意図的なのですが、会社で雇ったとしても、他の下請けに出すということがかなり行われています。

やっている会社も問題があるのですが、特にIT系の人材が枯渇している現状で、H-1Bビザが濫用されている面があるのです。

 

「出向」かあるいはH-1Bビザの潜脱か

ここで、H-1Bビザを取得して、雇用主のところで働く外国人が、第三就労場所で働くことに関して、最近移民局から通達が出されました。
もちろん、「出向」という形は考えられるわけですので、どこまで正当な「出向」なのか、または下請け会社を利用する潜脱なのか、という点について移民局が切り分けています。

 

ビザの申請内容に合致しているか

まず、H-1Bビザで雇われている者が、ビザで許可された内容で働いているかどうか、がポイントとなります。

申請ではエンジニアとして許可を得ている場合、その他の業種では働けません。
しかし「専門職」として雇用されたはずが、違った一般的な作業をさせられるなどというケースも多くあります。

 

雇用主と外国人被用者の関係は継続的か

もう一つのポイントは、H-1B申請時の雇用主と外国人被用者の関係が継続しているということが必要です。特に、雇用主ではなく第三者の管轄する場所で働く場合には、この契約関係が本当に継続しているのかを移民局はかなり詳細に確認してきています。

特に「専門職」ではなく、単にアメリカ人ができるような業種であれば、トランプ政権のいう、「アメリカ・ファースト」でアメリカ人の利益を守るべきであり、外国人の「専門職」とみなすわけにはいかない、という考えが強くでてきています。

一方で、インターネットがつながっていれば、どこでも仕事ができる時代なので、H-1B申請の潜脱があるのではないか、という懸念もあるわけです。

 

より具体的な監視ポイント

本当に「専門職」であり、雇用主が変わっていないか、というポイントに関して、
(1)雇用の場所
(2)実際に被用者によってサービスが提供される場所
(3)提供される労務の詳細な内容、成果物
(4)雇用主以外のところで働く場合、その期間、雇用主と、労務提供場所との契約関係
(5)第三者のところで働く必要性
などを移民局は確認します。

したがって、H-1B申請に基づいて許可された内容から乖離する労務の提供が行われている場合、それを正当化する書類等は、専門家のアドバイスを受け、常備しておく必要があります。

 

移民局による監視を前提に

もちろん、今回のH-1Bビザに関する継続した監視は、被用者が申請内容と異なる場所で働いたり、異なる作業をしていたりすることに向けられているので、通常のH-1B申請全般に適用されるということはありません。
ただし、注意しなければならないのは、H-1Bビザで外国人を雇用する場合には、常に移民局の監査が行われる可能性があるということです。H-1B申請書類に従った雇用がなされていたとしても、監査はあり得るわけです。

H-1Bビザの濫用を疑われた場合の対応として、常時、雇用に関する書類等、上記(1)-(5)であてはまるような内容が記載されているものは提示できるように用意しておくべきだと思います。

ビザが一旦許可されたからといって気を抜かず、ちゃんと継続して書類を常備することは忘れないでください。

また次回新しいトピックを考えていきましょう。

 

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