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H-1Bビザ申請手続の改正

H-1Bビザ申請手続の改正


Dec 17, 2018

 今年最後のじんけんニュースになりました。じんけんを通じて、抽選永住権に申請され、永住権を手にされた方々はおめでとうございます。人生には色々なストーリーがあり、色々なバックグラウンドを持った方々をサポートでき充実したと思います。来年もぜひ、抽選にチャレンジして、日本の文化などを含めたプレゼンスを高めるため、アメリカを基地にして世界に広めていただければと思います。
 驚くことではないですが、アメリカ議会は現在ねじれました。抽選永住権は法律に基づき制定されているので、大統領が何をいっても簡単には変更できないので、来年以降、継続はされることにはなるでしょう。

 

H-1Bビザ、改正のバックグラウンド


 さて、今年最後の話題は、H-1Bビザについてです。
 H-1Bビザとは、高度な知識や技術を大学卒業程度以上保持した外国人が、スキルに合致した専門職に就くときに発給されるビザです。原則として最長6年間発給され、その間に永住権申請に進むのが一般的なビザであります。

 トランプ大統領の米国保護政策で、優先的に議論されているトピックの一つです。要するに外国から、安く高度な専門性を持った人たちを入ってくると、アメリカ人の職を奪うということが憂慮され議論されているのです。

 また、場合によっては、技術系のバックグラウンドを持った外国人を雇用するように見せかけて、派遣をしている業者が横行して、オバマ政権のときから、摘発を受けていることも社会問題になっています。このような議論の中から、現行のH-1B制度を変えていこうという動きが今回の原動力です。


H-1Bビザの発給上限と抽選制度


 さて、H-1Bビザの発給は、もともと外国人が技術的な職をアメリカ人から奪うという懸念があることから、毎年どのビザの発給上限数が決められています。ここ5年ほどは、特に技術系の会社が外国人を多く雇用する傾向にあり、毎年度発給上限数を超えた応募があるため、抽選制度を導入して絞り込みを行っています。

 現在新規の発給上限数は、毎年度6万5千件プラス、米国の大学において修士以上の学位を持っている外国人用に、別枠の2万件が用意されています。H-1Bビザが新規発給され働けるようになるのは、毎年10月1日です。そして、遡って毎年4月に抽選が行われることになっています。ヨーイドンで4月に申請書を出して、抽選がなされ、当選したら申請書を出せるという仕組みなわけです。


今回の変更点ー電子申請化


 この現行の仕組みを現政権は変更するように移民局に指示しました。

 まず、新しい流れを説明すると、電子的に外国人をサポートする会社が申請書を4月1日から14営業日以内に移民局に電子送信します。そして、そのなかから、抽選で当選を決定し、通知し、60日程度を目処に実際の外国人の情報を含む申請書を提出し、合否を決めるということになりそうです。

 結局現行の制度をより電子化していこうという話なのです。
 またサポート企業の合法性についても、吟味しやすくするということです。

 この新規電子申請において、提出する情報としては、現状でわかっている範囲でいうと、企業名、税務識別番号、住所、代表者、連絡先、被用者の名前、生年月日、出生国、性別、パスポートナンバー、学位、などが含まれるということですから、今までよりも提出情報が多くなるということはないようです。

このような電子システムはオバマ政権時にも議論されましたが、濫用を防ぐには効果がない、とされて取り入れられませんでした。現政権はそのようには考えていないようです。方法論が変更されるというだけの話です。


変更点ー優先枠と抽選の順


 第二の変更点ですが、これは申請者に実質的に影響します。

 今までは、まず修士以上の学位を持ち、アメリカの大学を卒業している外国人を優先的に2万人埋めました。そして、そのあと優先枠から漏れた人たちを含め6万5千人選抜するという方法を使っていました。これをひっくり返そうというのです。

 すなわち、まず上述した修士以上の外国人も含め6万5千人を吟味する。そして、その後、漏れた修士を2万人拾うという方法論にしようとしているのです。

 このようにすると、今の推測では、修士以上で米国大学卒の外国人がHビザの発給される確率が15%以上あがるとされています。大学院もロビーイングしているのでしょうか。


ヒアリングを経て決定


 これら2点が大きな変更点ですが、来年1月2日まで、ヒアリングが行われています。その後、移民局が規則を制定するという形になります。
 あまりドラスティックな変更ではないので、通ることが確実視されていますが、実質的に4年制大学卒業の外国人には打撃になりそうです。

 この変更が問題なく発効して実際に実務に取り入れられるまで、時間がかかり、2019年度には間に合わないのではないか、と言われています。
 そうすると、はやくても2020年度の申請時に新たなシステムが導入されることになりそうです。

 また、実際に規則が制定されたら詳しくご紹介したいと思います。現政権は、移民に対してかなり強硬な対策を打ってきていますので、この傾向は来年も変わらないかもしれません。

皆さんが平穏な年末年始を送られることをじんけん弁護士スタッフ一同、心から願っております。また、来年じんけんをよろしくお願いいたします。


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