月別アーカイブ: 2017年5月

術後の経過が悪い。医療機関の法的責任を追及したい[3]





法律ノート 第1059回 弁護士 鈴木淳司
May 28, 2017

北朝鮮がミサイルを頻繁に発射していますが、もう実際に被害がでる可能性も出てきました。なんでも、低空で飛ぶミサイルだとなかなか撃ち落とせないという現実もあるようです。もちろん、日本政府は抗議を繰り返していますが、実際に対応は可能なのでしょうか。なんでも、ある詳しい人と飲んでいて憂慮を伝えると「日本は、アメリカ任せのところがあるんだよね」という話をしていました。本当に心配になってきます。

 

術後の経過が悪い。医療機関の法的責任を追及したい[3]

さて、前二回考えてきた、「私の配偶者がある病院で腹部の手術を受けました。手術のあと、あまり回復もせず、再度手術をしなくてはならない状況が発生しています。医療機関に対して、不信感を抱いています。もちろん、最初の手術の前に、色々説明を受けていて、全快する可能性も高くはない、とは聞いていました。しかし、再手術が必要とは聞かされていませんでした。夫婦で悩んでいるのですが、やはり法律的に責任をはっきりさせたいと思っています。医療機関に対する訴訟というのは一般的に難しいのでしょうか。」という質問を続けて考えていきましょう。

 

過失の評価は主観だけでは足りない

前回「ミス」があった、「ポカ」があった、という評価は、自分の主観だけでは足りず、第三者がどのように思うのかが法律的には重要である、ということを考えました。難しい手術で全治しないから、不満がある。そうすると、すぐに訴えられるとは言えないわけです。

その難しい手術をしたり、経験があったり、学識がある人がどのように考えるのかが重要なのです。

そうすると、弁護士としては、医療過誤があった、と相談を受けた場合、その場で判断はできず、協力してもらえる医師と良いネットワークを持っていることが重要です。私が知っている医療過誤をよくやっている弁護士は、いつも医師のネットワークとつながって情報交換をしています。どの弁護士でも医療過誤ができるわけではなく、ちゃんと医師や医療関係の人たちとネットワークを持っているかどうかが、カギとなります。

また、医療過誤については、一人の弁護士の意見を聞くだけではなく、できることなら色々な意見を聞いて、冷静な判断をすることも重要だと思います。

 

訴え出るときのルールー出訴期間は短い

さて、「ミス」があった、「ポカ」があったであろうと、いうことになると、過失や契約の不履行を求めて出訴することになります。

出訴については、各州でまちまちに法律で決められていますが、カリフォルニア州では、損害が生じてから1年間以内、というのが原則です。例外的に場合によっては、損害が生じてから3年間以内、ということになっています。どちらにしても、あまり長期の設定がされていませんので、注意が必要です。

 

慰謝料額の上限

それから、交通事故のような一般的な過失を問う事件とは違う制限が医療過誤の事件には設けられています。すなわち実際に手術から生じた損害以外の、慰謝料(Pain and Sufferingなど)については、最高で25万ドルに上限設定されています。この上限設定は1970年代に設定されたまま、変わっていません。
また、弁護士費用も成功報酬で原告側弁護士が報酬を受ける契約がされている場合、弁護士報酬についても上限が細かく設定されています。

医療過誤事件は、通常の過失を基礎とする訴訟に比べて、かなり制限されている部分があるのです。

この医療過誤事件の制限は、医師や医療機関が安定して業務に専念できるための法制度であると言われていますが、実際に利しているのは、保険会社であるといった批判も存在しています。また、70年代に決められた慰謝料の上限は、額が現在でもまったく変わっていないため、実際に被害に遭った人たちの損害の回復が充分ではないのではないか、という疑問も出ています。

 

総じて難しい面が多い医療過誤訴訟

上記でわかるように、医療過誤訴訟というのは、簡単ではなく、様々な制限もあるのです。
また、もともと、「ミス」があったのか、「ポカ」があったのか、といった問題についても、協力医師を探すという必要性もでてくるのです。

今回質問されている方についても、ご家族の再手術が必要である、という話ですが、質問の内容だけを見ても、なかなか「ミス」があったか、判断することは難しい状況です。やはり、医療過誤については、協力医師のたくさんいる弁護士の意見を具体的に聞いて、どのように対応するのかを考えていかなければならないと思います。

 

次回また新しくいただいている質問を考えていきましょう。夏のような日もでてきましたが、まだまだ春の花も楽しめますね。できるだけ外出して、自然を楽しみながらまた一週間がんばっていきましょうね。


▼DV-2019 のお申込み受付中
https://jinken.com/entry/

アメリカで生活したい!住み続けたい!大きなチャレンジをして自分を変えたい!
不安は抱えながらも、Momsを通じてご応募なさる方々の「本気」にこたえます。
応募期間は10月のおよそ1か月。
代行申請は随時受け付けています。
*米政権の政策転換の影響を受け、DV実施も流動的です。もしもの時の返金は、もちろん全額対応させていただきますので、ご安心ください。

「自分で応募できる人も依頼するサイト」Jinken.com / MomsUSA

 





 

術後の経過が悪い。医療機関の法的責任を追及したい[2]




 

法律ノート 第1058回 弁護士 鈴木淳司
May 21, 2017

サンフランシスコの家賃の高さはなんでも世界一高いそうですが、一般的な物価についても例外ではないかもしれません。先日、「炭酸が飲みたいな」と思って、事務所の近くの洒落たコーヒーショップでどこにでもある缶の炭酸飲料を買ったのですが、2ドル50セントと言われて恐怖を覚えました。
ちょっと郊外に行けば、一ダースで5ドルの商品です。そうなると、一気に飲むことはできず、味わって飲んでしまう自分もどうかとは思いますが、まあ、もういい加減にしてほしいと思ってしまいます。

 
術後の経過が悪い。医療機関の法的責任を追及したい[2]

 

さて、前回から考えてきた「私の配偶者がある病院で腹部の手術を受けました。手術のあと、あまり回復もせず、再度手術をしなくてはならない状況が発生しています。医療機関に対して、不信感を抱いています。もちろん、最初の手術の前に、色々説明を受けていて、全快する可能性も高くはない、とは聞いていました。しかし、再手術が必要とは聞かされていませんでした。夫婦で悩んでいるのですが、やはり法律的に責任をはっきりさせたいと思っています。医療機関に対する訴訟というのは一般的に難しいのでしょうか。」という質問を考えていきましょう。

過失による責任追及か契約違反による責任追及か
 
前回、「過失」がある場合、それから契約に反した場合、医療機関は責任を負う可能性はでてきます。ただ、過失にしても、契約違反、すなわち債務不履行については、自分が「損害を被った」というだけでは足りない、というところまで考えました。

 

「主観」では足りない
 
人間というのは、何か自分に都合が悪いことが生じると、そのことを人に転嫁したくなるときがある弱い生き物です。もちろん正当な場合もあるのですが、他人から見ると「そうかなぁ」と思う場合もあるわけです。自分がどのように物事を見るのか、というのは「主観」といいます。

一方で、他人がどう判断するのかを「客観」といいますね。裁判では、基本的に客観的に判断することが基本になっています。アメリカの裁判では最終的に陪審員がどう考えるのかが気にかかるところです。自分以外の人がどう思うかが重要なのです。

 

医療行為における「過失」は?
 
医療行為に過失があったのではないか、という場合を考えましょう。

過失というのは、前回考えましたが、何かポカがあったのか、ということを考えます。何かポカがあったのか、ということを言ったとしても、人によって判断の基準が変わってきますね。そうすると、医療行為のように高度な専門的な知識が必要な内容に関しては、最終的に一般の人たちが、「ポカがあった」かどうかを判断しますが、その判断の基準については、同じような医療行為をする人の基準となります。

そうすると、私を含め一般の人たちが「このような損害があったのだから、何か問題だろう」と思っていても、医療行為をしている現場の医師達の立場から言うと「何も問題ない、逆にこのような状況ではよくやった」と思われる場面も出てくるわけです。

そうすると「ポカ」とか「ミス」と法律的には言いにくくなるかもしれません。
「過失」というのは時代によっても変わってきますし、業界の考え方でも変わってくるものです。法律上の判断というのは「判例」とか「裁判例」という形で現れてくるのですが、どこまでが「過失」なのかというのは、時代によって変わってきます。

 

実際には判断は極めて難しい
 
そうすると、弁護士が医療過誤の相談を受けても、明らかに「ポカ」だな、とか「ミス」だな、といえるような事例であれば、意見は言えるかもしれませんが、多くの事例ではかなり意見が割れる状況があります。

よく、医療器具を体内に置き忘れていたといったような状況があります。一般的にもうっかり起こすミスはありますが、このような明らかな事例は「ミスったな」といえるかもしれません。それでも、事例によっては違った判断になるかもしれませんね。

一方で、今回質問されているような事例は明らかにミスやポカがあったといえるのか、といえば、そうは言えないかもしれません。そうすると、裁判の先例を見ながら、判断することができるのかどうかということを考えなくてはいけません。

 

専門家の意見が鍵になる
 
しかし、法律的に簡単に判断できるわけではなく、意見をもらえる可能性のある分野の医師にその分野での意見を聞かなければ、過失があるのかどうかが判断できないことになります。そして、その意見がカギを握ることになります。ここから次回考えていきたいと思います。

 

 

ベイエリアも暑い、日本も暑い、なんだか夏になってしまったような気がします。ダラダラする気を引き締めてまた一週間がんばっていきましょうね。

▼DV-2019 のお申込み受付中
https://jinken.com/entry/

アメリカで生活したい!住み続けたい!大きなチャレンジをして自分を変えたい!
不安は抱えながらも、Momsを通じてご応募なさる方々の「本気」にこたえます。
応募期間は10月のおよそ1か月。
代行申請は随時受け付けています。
*米政権の政策転換の影響を受け、DV実施も流動的です。もしもの時の返金は、もちろん全額対応させていただきますので、ご安心ください。

「自分で応募できる人も依頼するサイト」Jinken.com / MomsUSA




 

術後の経過が悪い。医療機関の法的責任を追及したい[1]

医療



法律ノート 第1057回 弁護士 鈴木淳司
May 18, 2017

雨がやんで、季節も良くなったので、私の事務所の人達とバーベキューを楽しみました。私は風邪気味で途中でダウンしてしまいましたが、楽しい時間を過ごしました。通常、私は事務所の人達を飲み会に誘いません。私が言うと皆、来なくてはいけない気持ちになると思い自重しています。年に一回は皆でクリスマスパーティーを楽しむのですが、そのほかにはほとんどない貴重な機会でした。まあ、私の事務所は皆仲が良く、いつもワイワイ仕事をしているので、あまり変わりはない状況ではありました。皆さんは気分転換をされていますか。

 

術後の経過が悪い。医療機関の法的責任を追及したい[1]

さて、今回から新しく皆さんからいただいている質問を考えていきたいと思います。かなり長いメールをいただいています。
できるだけ簡略化して、いただいている質問をまとめると「私の配偶者がある病院で腹部の手術を受けました。手術のあと、あまり回復もせず、再度手術をしなくてはならない状況が発生しています。医療機関に対して、不信感を抱いています。もちろん、最初の手術の前に、色々説明を受けていて、全快する可能性も高くはない、とは聞いていました。
しかし、再手術が必要とは聞かされていませんでした。夫婦で悩んでいるのですが、やはり法律的に責任をはっきりさせたいと思っています。医療機関に対する訴訟というのは一般的に難しいのでしょうか。」という質問です。

 

医療過誤ー過失による法的責任を問う

今回考える相談は、一般的に医療過誤と言われる部類の質問です。

医療過誤というのは、一般的に、医師や医療機関に「過失」があったかを問う訴訟です。
一般的に、「過失」があって、損害が生じた場合には、過失があったと認められた人や団体が損害を賠償する責任を負います。これは、日本でもアメリカでも基本的には変わりません。

法律的に問題のある間違いを発生させて他人に損害を発生させたら、その間違いを起こした人や団体が責任を負うということは、人が生きていくうえで、色々な場面で発生します。

 

債務不履行ー契約違反として責任を問う

もうひとつの面をみると、今回のように手術を受ける場合、手術をする側と受ける側の間に契約が存在します。
手術する側にされる側が対価を払って、合意した内容の手術をしてもらうという面があります。

この契約に沿っていない手術が行われた場合には、契約をちゃんと履行していないということになり、手術した側に債務不履行責任が生じる場合があります。このコンセプトも一般的な「契約」ではよくみかける責任ですし、皆さんが生活していれば目にすることも多いと思います。

 

「過失」を考える

本論について踏み込んで考える前に、すこし「過失」と「契約」という基本的な法律的なコンセプトと今回考えてみたいと思います。
「過失」というのは、かなり広汎なコンセプトです。ポカをした、という言い方だとわかり易いかもしれませんね。ただ、人がなにか間違いを犯した、というのは、何を基準に言うのか、なかなか法律家でもわかりにくいところであるのが事実です。何が「ポカ」なのか、間違いないのか、というと、度合いの問題もあります。

交通事故を考えてみてください。

飲酒運転で人に怪我を負わせれば、通常の人が話を聞けば、「それは悪いよなぁ」ということになるでしょう。法律家にとっても、そのように判断することになろうかと思います。
一方で、スーパーマーケットの駐車場で、低速で動いている車同士がぶつかってしまったような場合、どちらの方が悪いのか、なかなか判断しづらいこともあると思います。
「自分は悪くない、他人が悪いんだ」ということは簡単ですし、大人になっても、いつでも自分は悪くない、と思う人もいるのも事実です。

 

主観だけでは「過失」を問えない

しかし、人の「過失」を問う場合、「君のやったことが悪いんだよ」ということを法律的に言うわけですから、自分の主観だけで相手が悪いということはできません

そうすると、「過失」というのは、第三者の目からみても、「悪いよなぁ」と判断できることが前提になります。法律的に難しく言うと、過失は客観的に判断されなければなりません。
少々難しい話を考えていますが、我慢してください。
できるだけわかりやすいように次回も続けて考えていきたいと思います。
カリフォルニアは春真っ盛りという感じです。天気や花を楽しみながらまた一週間がんばっていきましょうね。


▼DV-2019 のお申込み受付中
絶対アメリカに行きたい!住み続けたい!大きなチャレンジをして自分を変えたい!
Momsを通じてご応募なさる方々の「本気」にこたえます。
応募期間は10月のおよそ1か月。1回目で当選してしまった方もいらっしゃいます。

https://jinken.com/entry/

*米政権の政策転換の影響を受け、DV実施も流動的です。
もしもの時の返金は、もちろん全額対応させていただきますので、ご安心ください。




 

H-1Bビザ抽選終了-別プランを考える




 

May 9, 2017

H-1B抽選漏れ、そして次の一手

先日、H-1Bビザの申請数が年間許可可能件数をはるかに超えて、過半数以上の申請書類が抽選に漏れました。企業としては、外国人を雇い入れるためのH-1Bを有効に使えないために、代替え案を考えなければならない問題に直面している時期です。

トランプ大統領が「アメリカ・ファースト」を弛みなく主張している現在、H-1Bビザの枠がこれ以上大きくなることはないですし、大卒、院卒の外国人を雇うため、ある程度H-1Bビザ以外のビザも視野にいれなければならない現状です。

H-1Bビザの取得に関しては、前回も弁護士ブログで考えましたので、ここであえて反芻しません。
H-1Bビザ申請(2018年度分申請)参照

 

米国外での雇用にシフト

先日飛行機に乗っていて、横に乗っていたSNS関係のイギリス人が言っていましたが、現在H-1B発給がアメリカで事実上難しくなってきているので、雇用をアメリカ外にシフトしているということでした。その大手SNS会社では、ロンドンで2000人以上雇い入れているという話でした。
「アメリカ・ファースト」をアメリカ政府が実行していくと、地場に縛られない企業であれば、それなら、アメリカ外で外国人を雇い易い地を求めようということになり、どんどんアメリカ以外の国に進出していくということになっていくのではないかと思います。

 

これまでのH-1B取得のパターン

H-1Bビザというのは、発給の主たるパターンとしては、アメリカに留学している外国人学生が、いわゆるオプショナルプラクティカルトレーニングといい、学位を取得したことを条件に一年間は雇用が許されるという制度を利用して、米国内で働くことができるのですが、その延長としてH-1Bビザを申請するという筋が考えられます。
そうすると、外国人学生としては、米国企業で働くチャンスが限られてくるため、そもそもアメリカに留学することを見合わせるという傾向もあるようです。

ただ、日本人留学生であれば、H-1Bビザ以外にも、考えられるビザがあります。企業としても、H-1Bビザの抽選に漏れて、外国人の雇用ができずに困っているのですが、以下のビザを考えてみてください。

 

日本人の場合に考えられるビザーEビザ

まず、日本は、Eビザ発給の条約締結国なので、企業のコントロールの過半数が日本企業または日本人であれば、Eビザのサポートが可能になります。もちろん、発給要件はありますが、外国人申請者にある程度業務に関連する実務経験があれば、考えられるビザではあります。

多くの人はなぜか、Eビザは日本からの転勤用のビザだと思っているようですが、それは違います。
実務経験が、業務にマッチするものであれば、スポンサー企業以外の経験も利用することができます。

Eビザにも細かくわけて二種類あって、日米間の貿易量が多い企業に発給されるE-1ビザと、日本からの投資額に応じて発給されるE-2ビザがあります。最近のH-1Bビザ取得の困難さから、かなりEビザに頼る日系企業が増えています。日本企業であれば使えるビザなので、大いに活用を考えて、まずEビザの可能性を探ってください。

 

日本人の場合に考えられるビザーLビザ

Eビザよりは、新卒者採用のフレキシブルさには劣るかもしれませんが、Lビザというのもあります。Lビザこそ、転勤用のビザで、日本企業から、アメリカの子会社、関連会社に転勤や出向などをする場合に用いられます。

親会社等での最低限の経験を要求されますので、まったく採用企業に働いたことのない新卒者を雇う場合に、いきなりLビザの発給を求めることは難しいわけです。少なくとも、親会社に一年間は働いて、そのうえで、Lビザの申請をするということになります。そういう採用でも良いというのであれば、Lビザの発給も射程内になりますね。

 

諦めずに方法を探る

現状、H-1Bビザの抽選が終了し、採用する側もされる側も困っている例をよく耳にしますが、簡単に諦めずに、EビザまたはLビザの可能性についても探ってから判断をするのが良かろうと思います。

まだ、日本人には、条約のおかげでEビザの可能性が残されているのですから、他の条約非締結国のパスポートを持っている外国人よりも、就労ビザ取得の可能性は大きいわけですね。H-1Bビザがとれなくても、アメリカで活躍する日本人が就労ビザを取って活躍できることを心から願っています。
次回また新しいトピックを考えていきましょう。




 

DV2018(アメリカ抽選永住権)抽選結果のお知らせ




 

DV抽選結果確認画面

昨年2016年10月のおよそ1ヶ月間に応募受付がなされたDV−2018(Diversity Visa Program 2018,  アメリカ抽選永住権プログラム)。
アメリカの永住権(通称:グリーンカード)が抽選で当たる、米政府公式の移民多様化プログラムです。

先日、5月2日正午(米東部夏時間)より抽選結果の発表がなされました。

今回の当選者総数や日本出生の皆様の当選状況は、まだ公式の発表がなされていませんので不明ですが、当選者の方々には当選画面が正しく表示されており、当選結果は確定したと言えるでしょう。

MomsUSA(JINKEN.COM)を通じてご応募なさった皆様には、すべてご登録のeメールアドレスに結果のご連絡を差し上げました。
メールボックスのご確認をお願いいたします。
残念ながら、数名様から、メールが到達しない旨のエラーメールが届いております。もしもお手元に事務局スタッフからの個別メールが届いていない場合には、大変お手数ではございますが、再度ご連絡をお願いいたします。( i@jinken.com まで。 )

場合によっては、数ヶ月後に、再抽選によって若干名ではありますが、さらに当選者が選ばれることもあります。
この後の情報にもご注意の上、DV2018応募時のコンファメーションナンバーは、引き続き大切に保管してください。

 

 

○抽選結果の確認はご自身でもできます。確認方法はこちらから

○DV−2019のご応募も受付中です。こちらから

○弊社の充実したDV応募サービスはこちらからご確認ください。




 

さてどうしたものか-弁護士にできることできないこと





法律ノート 第1057回 弁護士 鈴木淳司
May 09, 2017

週末に法律ノートを書こうと思っていたのですが、ある憧れのゴルフコースでプレーすることができて、先送りにしていました。いやー、スポーツはいいですね。奥深いし、怪我さえしなければ、身体にも精神にもとても良いと思いました。以前私はダイビングをよくしていたのですが、ゴルフも同じで、場所によって全然違う体験ができるところが楽しいと感じています。皆さんは天気を楽しまれていますか。
さて、今回は皆さんからの質問をいったん休ませていただき、ある状況について考えさせてください。一応、フィクションということで、具体的な特定の人物について書いているわけではないということで、考えていただければと思います。
ある70代後半の夫婦の話です。旦那さんは数度離婚歴があります。2人は50代になってから、結婚を決意します。お互い仕事もしていて、財産もあり、それぞれ何十年も別の道を歩いてきました。旦那さんにも、奥さんにもそれぞれ子供がいます。このようにすでにお互い自分の人生を背負っての結婚となったわけです。

いくつになっても恋愛は良いことですね。アメリカでは、婚前契約(プリナプチュアル・アグリーメント)を夫婦間で締結することが少なくありません。それぞれ持っている財産は、それぞれに帰属して共有財産とはならないとする契約です。再婚の場合などは、特に珍しいことではありません。この二人も婚前契約を締結していました。婚姻前にそれぞれが持っている財産は、それぞれの財産としてはっきり分けておこうというわけです。

私は、奥さん側の財産について相談を受け、自分の血族に財産が行くような形の相続関連書類を整えました。これは20年ほど前の話です。それから、何度も内容を変更しましたが、相続割合の変更のみで、基本的に自分の血族に財産を相続させる意思は変わりませんでした。婚前契約があるから旦那さん側に相続をさせることはないわけで、妥当な内容でした。

旦那さんから、最近連絡があり、奥さんが遺言等を書き換えたいということでした。旦那さんは、奥さんが考えを変えて、奥さんの財産の半分を旦那さんに相続させたい、ということを連絡してきました。

私が面会すると、奥さんは、階段で転び、ずいぶん衰弱していました。旦那さんに席を外してもらい、遺言等を本当に書き換えたいのか、旦那さんとよく話をしているのか、と聞くと、そのような会話をしていないということでした。奥さんはしきりに旦那さん側の遺言等はどうなっているのかを気にされていたので、旦那さんにそれを見せてもらうと、結局旦那さん側の財産は最終的に旦那さんの血族に相続されるように設定されていました。奥さんにそのことを説明し、どのようにしたいのか聞くと、旦那さんと同様の形が良いということに収まりました。結局、自分の血族に財産が相続されるという内容です。

お互いに同様の内容ですので、フェアでもありますし、今まで何十年も私が聞いていた内容とブレていません。細かい微調整をして、書類を整え、無事に相続書類をアップデートしました。相続書類の原本は私の所属する事務所で保管することになりました。
アップデートが終わった数日後、もう80歳になろう旦那さんから、妻の相続書類を渡してほしいと依頼がありました。旦那さんであろうと、私の直接のクライアントではありませんので、奥さんからの承諾書がなければ、渡せないことを言うと、奥さんのサインの入った承諾書を送ってきました。

そこで、相続書類を送ると、ものすごい剣幕で、訴えるぞ、などと言ってきました。訴えられるものなら、どこにでも訴え出て見ろよ、と思いましたし、そもそも、旦那さんの財産ではないわけですから、訴える理由もないわけです。弱っている奥さんの財産の半分を自分のものにしようと思って私に連絡してきたのですが、それが成就しないので、怒り出しているのです。

私は暗澹たる気持ちになりました。弱っている奥さんの介護をしているのは、旦那さんであることは間違いないので、奥さんとしても、彼の言うことを「はいはい」と聞いてしまうわけです。私は弁護士というだけで、毎日その奥さんと会うわけではありません。そうすると、自分が弱っていれば、旦那さんに頼るしかない、ということになってしまい、ある意味コントロールされてしまってもおかしくない状況です。

旦那さんは、私に対してもう仕事をしなくても良い、とお節介を焼いて言ってきますが、私は心配でしょうがないわけです。せっかく、自分の意思で奥さんは相続書類をアップデートしましたが、旦那さんは、事情を知らない別の弁護士のところに連れて行って、自分に財産が入るような形の相続書類を用意させ弱っている彼女にサインをさせるかもしれません。物理的に近くにいる人間の方が彼女をコントロールし易いに決まっていますね。

弁護士として、奥さんの意思を守るために何ができるのか、このところずっと悩んでいます。さてどうしたものか。


▼DV-2019 のお申込み受付中
絶対アメリカに行きたい!住み続けたい!大きなチャレンジをして自分を変えたい!
Momsを通じてご応募なさる方々の「本気」にこたえます。
応募期間は10月のおよそ1か月。実は短い1ヶ月。
米政権の政策転換の影響を受け、DV実施も流動的です。もしもの時の返金は、もちろん全額対応させていただきますので、ご安心ください。
https://jinken.com/entry/

実施がなされることを、もちろん私たちも心から待ち望んでいます!





 

遺言やトラストがないと財産没収?!-法定相続に自由度をプラス





法律ノート 第1056回 弁護士 鈴木淳司
May 14, 2017

 

日本はゴールデンウィークということもあり、仕事や勉強に区切りをつけて、ゆっくりされている方も多いのではないでしょうか。日本は祝日がかなり多い国ですね。カリフォルニアでも天気が良くなって来ました。
先週読んだ記事のなかに、シリコンバレーで酔っ払いが100キロ以上ある警備ロボットと戦いになって横転させたというニュースがありました。暖かくなってきて、屋外で酔っ払って問題となったようですが、もう人がロボットと戦うようなシナリオが出てきているということですね。考えさせられます。

 

トラストや遺言を作っておかないと、財産は政府に没収されるのですか?

さて、今回からまた新しくいただいている質問を皆さんと一緒に考えていきましょう。
前回まで考えてきた遺言執行者のトピックに似ているところもあります。

いただいた質問をまとめると「遺言やトラストを作っておかないと、最悪の場合財産を政府に没収されてしまうということを、トラストのセミナーで聞きました。これを聞いて、夫婦で話をして、何かしなければと思っています。万が一政府に財産を没収された場合、それを取り戻す手続などはあるのでしょうか?」という質問です。
今まで弁護士をしていると、何度もこのような質問に出会ってきたのですが、最近になってその原因がわかってきました。このような情報を得ている方たちはどうも、トラストのセミナーなどに参加してそこで情報をもらって来るようなのです。もちろん法律事務所などトラストを作って欲しいと思う側が主催するセミナーであれば、色々トラストや遺言を作るように誘導するでしょうね。そうであれば、政府に取られちゃうよ、的なことを言うのかもしれません。
ただ、そのようなセミナーは一種の情報として聞き流しておけば良く、具体的に相談をしながら何が良いのか確認することが重要だと思います。

 

財産没収はされませんー法定相続制度

まず、最初にクリアーにしておきますが、セミナーで弁護士が話してようが、誰が話してようが、遺言やトラストがなくても、財産を没収されると言うことはまずありません。

まず、遺言やトラストがあれば、皆さんがなくなったときに、その遺言やトラストに沿った内容で、相続財産が分配されていきます。そのためのツールですから当たり前です。
そして、遺言やトラストがない状態で亡くなる方たちもたくさんいますが、いきなり政府に財産が取られてしまう訳ではありません。法定相続(intestate)といって、法律で自分の血族を含む家族にどのように分配されるのか決まっているのです。

天涯孤独、いとこもはとこも、まったくいない、という方で、法律に照らして、まったく法定相続人が存在しないごく例外的な場合には州の財産に組み込まれる可能性はごくわずかにありますが、このような極端な例を除いて、いきなり政府に財産が取られるということはないのですね。

法定相続制度は日本でもアメリカでも存在する制度ですから、そこまでナーバスに政府に取られてしまうと考えなくても良いと思います。

 

法定相続制度ー死後は近親者に財産分与

法定相続制度は法律ノートでも何度か考えましたので、また皆さんの質問を待って考えていきますが、概略だけ考えておくと、まず遺言やトラストがなければ、配偶者および子が法定相続人となるのが一般的で、これらぼ近親者がいない場合には、血族を親等の近い方から法定相続人とするのがかなり共通した考え方です。

 

遺言やトラストは法定相続にプラスするもの

そうすると、一人っ子で親も親の兄弟も祖父母も子供もいないなどという限られた場合には、誰を相続人にするのかを、遺言やトラストなどで考えておかないとややっこしいことになるかもしれません。法定相続を利用することも別に少なくありませんから、遺言やトラストを作らなければならないという義務感はあまり切実に持つ必要はないと思います。

どちらかというと、法定相続で使われるような内容をそのまま遺言やトラストにするケースも少なくありません。

 

法定相続の問題点と遺言・トラストのメリット

じゃあ、なぜこのようなセミナーは遺言やトラストを勧めるかと言えば、それは自分たちの利益になるように誘導しているからなのですが、じゃあ、法定相続に任せておけばそれはそれで、いいではないか、と思われる方もいらっしゃると思います。

弁護士に関わるのも面倒だし、書類の作成も厄介だ、と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。まあ、それもごもっともなのですが、法定相続になったときの問題点を次回考えていきましょう。

 

これから、バーベキューにも良い気節ですね。
アウトドアを楽しみながらまた一週間がんばっていきましょうね。


▼DV-2019 のお申込み受付中
絶対アメリカに行きたい!住み続けたい!大きなチャレンジをして自分を変えたい!
Momsを通じてご応募なさる方々の「本気」にこたえます。
応募期間は10月のおよそ1か月。意外に早くて、すぐに過ぎ去ってしまいます…
米政権の政策転換の影響を受け、DV実施も流動的です。もしもの時の返金は、もちろん全額対応させていただきますので、ご安心ください。
https://jinken.com/entry/

実施がなされることを、私たちも心から待ち望んでいます!



 

DV2018当選確認中です!





ただいま、日米で確認作業中です。
システムが安定していることを確認しながら、確実に進めております。
弊社をご利用いただいた皆様には、大変お待たせをしまして心苦しいところですが、正確な結果の確定が非常に大切です。

ご理解をいただきますように、お願いを申し上げます。

☆ご自身でも当選結果を確認できます!☆
こちらのページをご参考になさってください。
chttp://momsusa.jp/dv-program/dvconfirm
弊社ご利用者様への当落結果のメールは、日本時間の5月8日までに完了する予定です。

一部のご当選者様には、すでにご連絡を差し上げております。
メールボックスをご確認いただきますように、お願い申し上げます。

*全世界からのアクセスが集中している状態ですと、なかなか繋がらない、結果が確認できない、画面が表示されないということがあります。
数年前には、当選が全て無効になり再抽選となったり、当選の方に落選が表示されるということも実際にありました。

当選確認は、確実に、正確に行いたいと思っています。
ご理解をいただきますようにお願いいたします。