シェフの米国ビザについて


一般的に、シェフとして外国人が米国のビザ申請を考える場合、ビザの種類が限られる現状があります。たとえば、Eビザということで、ある程度外国の投資をベースにした米国の会社をスポンサーにする場合があります。しかし、場合によっては、すべて米国資本によるレストランで働きたいという場合もあったり、Eビザの要件が厳しくなっている現状では、他の方法を考えなければならなかったりするわけです。

そういった場合に、O-1ビザというのが可能性として考えられます。原則として、シェフはO-1ビザの対象とはもともと想定されていなかったのでしょうが、芸術系(Art Category)として、シェフもO-1ビザの取得対象内として考えられるようになりました。そういえば、最近では、アメリカでも食べ物に関する番組が多くありますね。驚くような食材を出してきて時間制限内にどのような調理ができるのか、などいわゆるコンテスト形式の番組も見受けます。ある意味、歌手や絵のように、芸術性が近年評価されてきたということなのでしょうね。今では、O-1について、Culinary Artとして認知されるようになったわけです。

しかし、ただその申請する外国人が自分は料理が上手であると自己申告するだけであれば、「卓越した能力」を基礎とするOビザの取得は難しいわけです。やはり、客観的に能力を示す書類が必要になってくるわけです。例えば、シェフであれば、もし、何らかの賞(国内、国際的)があれば、受賞を証明する書類、そのシェフの業績について書かれた記事(新聞、雑誌、専門誌)、シェフ自身で出した出版物、シェフに関する推薦状(できれば業界の権威的機関が発行するもの)、今までの給料の証明といったようなものが必要になります。

もちろん、テレビに多く出演したり、コンテストで賞をもらったりすれば、いわゆる「スター性」が評価され、取得しやすくなるとは思います。しかし、一方で、シェフというのは地味な部分もありますので、一概にテレビにでたり、するだけではOビザの許可はおりないかもしれません。したがって、いろいろ複数、その業界において「卓越している」と評価できる証拠を揃えることが重要であると思います。証拠がおおければ多いほど、Oビザの許可に近づくとおもいます。

また、シェフだけではなく、場合によってはソムリエ、バーテンダーといった高級レストランなどでは必須の職種についても、Oビザが可能でしょう。シェフと同様に、賞をもらったり、記事になったりすることは充分に考えられますし、米国においても、今ではソムリエやバーテンダーの方々でも、シェフ同様に芸術的な位置を築きあげてきたと思います。ですので、シェフ以外でも、充分にOビザの対象となりえますので、就職先があっても、ビザの種類が限られているなどという場合にはぜひOビザは検討された方が良いと思います。

私見ですが、この20年でアメリカの料理は本当に美味しくなったとおもいます。やはり、食に対して、多くの人が関心を持つだけではなく、優れた人材が増えたからだと思います。ですので、日本人の方にもたくさんOビザをとっていただいて、アメリカの食をさらにステップアップさせていただきたいものです。そういえば、うなぎを食べさせる店は、サンフランシスコにないので、だれかOビザをとって、店をやってもらえないでしょうかね。また次回新しいトピックを考えたいと思います。

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カテゴリー: 国際弁護士なブログ | 投稿日: | 投稿者:

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