トランプ大統領の入国禁止政策(2)_1118





トランプ大統領の入国禁止政策(2)_1118
July 14, 2018

前回、2018年6月26日に、アメリカ連邦裁判所の入国禁止大統領令を支持する判決を考え始めました。今回続けていきましょう。前回、保守派の最高裁の多数派が書いたロジックを考え始めました。

大統領はつまるところ、外国人を自国に入れるかどうかの広汎な裁量を持っているということは考えました。これはアメリカに限らず、日本でも同様に外国人を入国させるかどうかの広汎な裁量を行使できるので、基本的に問題はないという考え方になることを前回で理解していただけたと思います。

 

今回の入国制限が適法か

次に、今回の制限はそもそも適法かどうか、という点が問題になります。
この点が、保守派とリベラルの少数意見で激しく割れた部分であります。こういう言い方だとかなり端折っている、と思われるかもしれませんが、保守派は形式的な法律論を前面に出し、少数派は実質的に今回の事件を解析する、という構図となりました。

 

最高裁判決、適法と主張した論理

保守派は、今回の大統領令に関して、大統領は移民政策において広汎な裁量を行使する権限があり、単にその権限を行使した。そして、イスラム迫害ということはなく、数あるうちの6つの国だけ原則入国禁止に指定した。イスラム教を迫害しているとは言えない。

そして、政府が移民政策をするうえでは、合理的な制限であれば問題なく、テロ対策をするうえで合理的な判断であった、と位置づけました。

 

最高裁判決、違法と主張した論理

少数派は噛みつきます。

トランプ大統領が選挙中および大統領就任後もイスラム教を排斥する考えを打ち出し、さらに今回の制限も主にイスラム教徒に向けられたものだ。まるで、日系人を強制収容したときのように、一括りにしているような政策だ、「合理的な制限」という程度の解釈では生ぬるく、もっと制限的な方法および目的も厳格に審査されるべきだ、と主張しました。かなり事実も抜き出して論じています。
また、この入国禁止指定された6カ国の親族がアメリカにいるとして、かなりの数の家族が引き離されてしまう、という言及もありました。

少数派の意見をよそに保守派の多数は、大統領令を支持することになったのです。かなり激論があったと思われますし、激論になる理由もよく理解できます。とにかく、トランプ大統領の6各国に対する原則入国禁止の大統領令は有効であるとされました。

 

入国禁止の例外的な措置

もちろん、この大統領令には、原則入国禁止だが、例外的に難民等は受け入れる、という下りがあります。ですので、まったくの禁止ではないということになります。

しかし、実質的にはそのように例外受け入れが本当になされるのかは、行政の手のひらのうえの話です。アメリカ国内にもすでに、今回指定された6カ国に関連する市民権者や永住権者がたくさんいるわけで、アメリカ国内の議論もかなり亀裂が入ってくることが予想されます。本当に今回の大統領令でテロがなくなるのであればよいのですが、テロを焚きつける可能性もかなりあります。

私の現政権の考え方に対しての理解が浅いのかもしれません。
しかし、イスラム教徒イコールテロリストということではないということは、当たり前です。もともとイスラム教も他の宗教と同じように穏健な考え方で、戒律を守る考え方が基礎にあります。テロリストがジハードという言葉を捻じ曲げて、あたかも第二次大戦を煽っていった軍が天皇の統帥権を履き違えた同じように、武力行為にでるというのは、特殊な例であり、イスラム教の人たち全員にはもちろん当てはまりません。もちろん、戦国時代の比叡山のように武力化するような僧侶もいれば、穏健な僧侶も仏教徒でもいるわけで、十把一括りにするやり方はアメリカらしくないなぁ、と感じています。

今回指定された、6カ国でも賢人はいくらでもいるはずで、力はなくても、独裁政治などを是正したいと思っている人は一人ではないはずです。
そうすると、国ごとに入国禁止としてしまうと、その国に対して批判したり、変えたいと思っても、いくら例外規定があるとはいっても、アメリカという言論が自由な国に助けが求められなくなってしまうかもしれません。前に来た移民があとから来た移民にレッテルを貼ってしまうことになっているのではないかと憂慮しています。

今回の判決を読んで、なんだか、アメリカの良さ、悪さもあるでしょうが、胸を張って世界に誇れる多様性の萎縮を生むのではと思っています。

次回からまた新しいトピックを考えていきましょう。

 

 


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