就労にOビザを選択するという戦略


June 07, 2011




 

 アメリカは失業率が高く、景気が回復しているというには、実質的には程遠い状態です。
 アメリカの失業率が7%後半を超えて再選された大統領はいませんので、オバマ大統領も今回は苦戦を強いられる状況です。この景気の悪さは、実は、H-1Bビザの申請にも影響しています。H-1Bビザというのは、今回は詳しくご説明しませんが、新卒の人が社会人の第一歩を踏み出すために使われるビザというのが一般的な理解です。ある程度の専門分野を確定したうえで、専門性のある職種に就くために、原則6年を上限として発給されます。
 このH-1Bビザの申請は、この不景気でかつてないほど厳しいものになっています。以前は普通に許可されていた事例でも、この不景気で、不許可になる事例も多くなってきました。

 とくに、中小企業の申請の許可率が低下しています。アメリカ移民法協会も、この不許可が多くなってきた事態についてコメントをしていますが、そもそも国内の雇用が伸びないのですから、外国人に対して厳しくなるのは、今にはじまったことではありません。
 不景気であれば、安定して税金をはらってくれる自国民を大事にするのは、当たり前なのです。移民局内で、H-1Bビザの許可のための内部基準を厳しくしていると推測されます。

 そこで、H-1Bビザの代替え案として、O-1ビザが考えられています。
 O-1ビザは、延長で永住権をとりやすいというメリットがありますから、もし取得できるのであれば、H-1Bビザよりも申請者にとって有利になる面があります。O-1ビザの取得要件は後述しますが、ある程度のレベルで申請者の自国や活躍をしている国(日本人であれば、日本または、米国)で活躍している分野においてある程度の賞をとり、その業界の権威より推薦状を何通か取ることで申請を許可に導くことは比較的簡単であります。

 まず、O-1ビザは、O-1AとO-1Bという2つのサブカテゴリからなります。
 O-1Aビザは、科学、教育、ビジネス、スポーツで「卓越した能力」を持つ外国人に与えられます。O-1Bビザは、芸術、映画、テレビ産業において「卓越した能力」を持っている外国人が対象となります。
この卓越した能力というのうは、原文では、Extraordinary abilityですが、賞をもらっているとか、上位にいることを示せることとか、移民局もある程度の指針は示してはいますが、非常に漠然としています。

 どうやって、卓越した能力があるのかないのか、示すというのは、はっきりと決まっていないのですから、できるだけ、説得的な証拠を集めなくてはいけません。最終的には移民局の裁量になりますので、どのような証拠を揃えたら、絶対に許可がおりるということは言えないのですが、現状では、移民局の裁量は比較的「緩い」ビザです。
 ですので、上記の分野(この分野自体も相当広いですね。)で、何か賞をもらったり、優れていることを示せる証拠がある人は、H-1Bビザではなく、Oビザの許可を得る相談を弁護士にしてみるとよいかもしれませんね。

 O-1ビザの申請については、I-129の記入が必要ですが、これは通常のビザと同様に雇用主が必要であり、その雇用主が申請をする必要があります。基本的な書式はH-1Bビザと似ていることになります。ですので、H-1Bビザを取ることができなくても、Oビザの可能性も同時に模索できるわけですから、これからHまたはOビザのカテゴリについて、ビザの取得を考えられているのであれば、両方の取得の可能性を同時に考えられるとよいかもしれませんね。
 


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