アメリカ滞在中のステータス変更(Change of Status)


January 18, 2010





 

 今回が今年はじめてのじんけんニュースです。もう時効かもしれませんが、あけましておめでとうございます。ことしもjinken.com並びにじんけんニュースを宜しくお願いいたします。
 去年は経済の悪化で、様々な負の影響が発生しました。
 私の周りでも、不景気の話題が後を絶ちませんでした。なんとか、今年は良くなって欲しいものです。

 さて、景気の話題と連動するのですが、私の事務所には特に最近仕事を失ってしまったので、一時的に学生ビザに戻りたい、といった希望をお持ちの方が多くいらっしゃいます。

 外国人がアメリカにおいて非移民ビザで滞在している場合、どのようなビザか、ということにもよるのですが、スポンサーである会社が精算することになったり、給与が払われなくなったり、といった状態になると、就労ビザに基づく合法的なアメリカ滞在ができなくなります。
 
 しかし、実際、ビザを持ってアメリカに長期滞在してれば、家族もいる場合もあるでしょうし、様々なつながりができるわけです。そうすると、すぐに自国に戻る、と言っても戻れない現実があるでしょう。そういった場合、すぐに他のビザスポンサーが見つかれば容易に仕事を得ることも可能でしょうが、現在の経済状況ではそうもいかなないでしょう。他の選択肢として、学生ビザ(Fビザ)や長期滞在ビザ(Bビザ)などが考えられます。手っ取り早いので、とにかくまず変えておいて、それから考えることもできるので、Fビザなどは最近では「人気がある」ということになります。

 何度も、お話しして、しつこいようですが、非常に重要な事なので、今回のステータスの変更についてお話しする前に、ビザとステータスの違いについて、確認します。

 ビザ・スタンプとよく呼ばれていますが、外国人は在外にある米国大使館・領事館において、パスポートにビザ(査証)を受けます。このビザスタンプは私が編み出した表現ですと「通行手形」と呼びます。入国審査が関所だとして、その関所において、まず審査されるのは、通行できる手形を外国人が持っているかどうかを審査することです。
 基本的に、ビザは有効期限が設定されていますので、その設定期間内であれば、アメリカに出入国できます。これがビザスタンプです。

 これと似て非なるものが、アメリカに合法的に滞在できるステータスです。皆さんの「通行手形」が問題ないと(有効期限内だと)「関所」で判断された場合、次に入国管理官は、どのくらいの期間、外国人を入国させるか決定します。この決定は、ビザによって違ってきます。またビザの有効期間と違う場合
もあります。

 例をいくつかご紹介しましょう。
 Fビザというのは学生ビザですが、入国の際有効期限内であれば、入国は許されます。そして、どの程度滞在できるか、というと、「D/S」と書かれます。どこに書かれるかというと、I-94という飛行機内で書く書類の一部がパスポートにホチキスで留められるのですが、その書類に書かれています。これは、Duration of Statusの略で、「学生をしている間」はアメリカ滞在が許されます。

 入国時にビザの有効期限が一日であったとしても、通行手形なので入国が許され、アメリカ国内にとどまり、学生をしている限りであれば、合法的な滞在ステータスがあるということになります。
 ただ、いったんアメリカを出国して、再入国しようとすると、ビザの有効期限が切れてしまっていると、通行手形が使えないので、もう一度米国大使館・領事館でビザを申請しなければなりません。

 Eビザ(通商等ビザ)でも、ビザの有効期限が5年となっていても、I-94に2年間の期限が書かれるので、ビザは5年有効でも、ステータスは2年有効ということになり、違いがあるのです。おわかりになりましたか。ビザの有効期限とステータスの期限は違うということです。

 アメリカ国内でステータスを変更することはできますが、ビザを変更することはできません。
 ビザは、いったん出国し、アメリカ国外でスタンプを受けなくてはならないからです。ステータスはアメリカ国内で変更することができます。すなわちHビザで働いている外国人が、学生ビザのステータスに変更することは可能です。ただし、一旦アメリカを出国すると、再入国の際は学生ビザが必要になります。学生としての、新しい通行手形がいるのです。

 ステータスを変更するには、
_現在のステータスがまだ有効であること
_もともと合法的な手段でアメリカ合衆国に入国したこと
_および滞在中移民法に違反していないこと、
の要件を満たしていなければなりません。
気になるのは「現在のステータス」が有効かどうかですが、会社がつぶれた日にステータスの変更を申請しなければならない、といったルールはなくグレーな部分が多いですから、専門家の意見をもらってください。

 原則として、非移民のカテゴリーでアメリカに滞在している場合、他のカテゴリーのアクティビティーはできません。たとえば観光のためのBビザで長期間学生をすることはできません。学生をするためには、Fビザなどを取得する必要があるからです。しかし、広汎な例外がありますので、以下まとめておきましょう。皆さんにもあてはまる可能性がありますので、今回のまとめは持っておかれると後日便利だと思います。

 まず、非移民として許可されたカテゴリーと別のアクティビティが許される場合を考えます。
)Bビザを保持して、ビジネスをしている外国人は、ビジネスの他に観光をすることも許されます。息抜きはオッケーということですね。
2) 外交ビザ(Aビザ)、通商等ビザ(Eビザ)、専門職ビザ(Hビザ)、報道機関ビザ(Iビザ)、交換訪問ビザ(Jビザ)、企業間配転ビザ(Lビザ)等をお持ちの外国人、またはその配偶者や付帯ビザをお持ちの外国人は、Fビザ等がなくても学校にいくことができます
3)査証免除プログラム(ビザウェーバー)を利用している場合、婚約ビザ(Kビザ)でアメリカに滞在している場合などは、外国人はアメリカ国内でステータスを変更できません。
 特に、査証免除プログラムは例外がほぼないので、90日アメリカに滞在したら、とにかくアメリカから出なければなりません。アメリカを出国して、各国の大使館・領事館でビザを申請することは可能です。
4)M-1(職業訓練学生ビザ)および、交換訪問ビザ(Jビザ)をお持ちの方は多くの場合、ステータス変更が不可とされています。
 お持ちのビザによって細かくルールが違いますので、必ずステータス変更が可能かどうか、余裕を持って確認されてください。

以上が、ステータスの変更の概要です。また、次回新しいトピックを考えていきましょう。


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