帰化(市民権取得)手続きについて


April 25, 2003




 

今回は、帰化(市民権取得)手続きについて説明します。
 最近、米国では毎月平均5万人前後の方が帰化しています。読者の皆さんもテレビ等で帰化の宣誓式の様子をご覧になった方も多いのではないでしょうか。永住権を取得し、米国に生活の根をおろし、ある程度の時間が経過しますと、帰化について考えるようになる方も多いと思います。

 米国の永住権を取得し、5年以上経過した外国人は移民局各サービスセンター(外国人が居住している州を管轄する)へ帰化申請をすることができます。また、アメリカ市民の配偶者は、5年より短い時間で取得可能になります。
 永住権は、主に雇用ベース、親族ベースで申請、取得できますが、多くの外国人は長い時間を耐え永住権を取得しています。 帰化についてはどうでしょうか。
 基本的に、永住権を取得し、5年という時間が過ぎればいつの時点でも申請が可能になります。重い犯罪等、帰化が許可されない事由に該当することがなければ、許可をうけるのは難しくないと考えてよいでしょう。ただし、帰化申請の前に海外である程度長期間過ごした経験のある方は注意が必要になります。申請者は、申請時から5年を遡り、通算ですくなくともその期間の2年半以上を米国で居住していることが要求されます。また、帰化のための面接前に、その州に3ヶ月以上居住している必要もあります。海外への出張、滞在が多いビジネスマン等の方は、申請前に条件に合致しているかどうか確認する必要があるでしょう。

 上記以外にもいくつか条件があります。はじめに、英語(米語)を読み、書き、話す能力があることを求められます。しかし、特別高度な知識を問われることはありません。また、50歳以上の方で、永住の期間が長い方は、英語についての条件を満たさなくとも許可されることが可能です。次に、米国の歴史と政府についての知識が問われます。これも、帰化の面接の際に試されますが、移民局は、質問例を公表していますので、面接前にそれらを利用し、学習しておけばあまり心配いらないと思います。たとえば、「なぜ私たちは、7月4日を祝うのか?」、「初代米国大統領はだれか?」、「上院議員の任期は?」、「最高裁判所の判事を任命するのはだれか」、「米国にはいくつの州があるか?」、「何歳になれば選挙権を獲得できるか?」、「合衆国の首都はどこか?」というような質問がされます。また、申請者は、品行方性であり、米国憲法に従順であるということを要求されます。先にすこし触れましたが、刑事事件の有罪判決を受けた方、刑務所に拘置された経歴のある方、あるいは売春、麻薬の事件等にかかわった方は、申請前に専門家の意見を聞いてから、申請なさることをお勧めします。

 それでは、具体的な申請の手続きに関してですが、申請者は、帰化申請書に、永住権カードのコピー、写真2枚、申請手数料を添え、移民局のサービスセンターへ送付して、行います。カリフォルニア州に在住の方は、カリフォルニアサービスセンターへ送付します。申請書には、永住権取得以後申請までの期間について、過去の外国の滞在歴を記入する箇所がありますので、パスポート等を参考に記録を整理しておく必要があります。永住権取得後の期間が長く、頻繁に外国へ出ている方は、日頃から外国の滞在についてその都度記録しておくことをお勧めします。サービスセンターが、申請書を受理し、1月ないしは、2月程度で指紋の採取の通知が来ますので、指定の時間と場所で手続きします。帰化のための面接は、サンフランシスコ、サンノゼ周辺に居住の方は概ね最初の申請から8月から10ヶ月の間で受けることになります。この面接で許可になると、帰化の宣誓式が予定され、宣誓式を無事終えると、晴れて米国市民になります。

 以上、帰化(市民権取得)手続きについて説明してきましたが、申請の手続きそのものはそれほど難しくはありませんし、アメリカ政府も奨励しているので、いろいろなボランティア団体も助け船をだしてくれるところが多いですね。ただ、滞在歴、犯罪歴等について心配がある方は、弁護士に相談なさることをお勧めします。

それではまた次回まで。


 
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