永住権者の入国時トラブルと移民法の運営






 

暦はもう春で、これから日が長くなります。カリフォルニアの田舎をドライブすると、黄色や紫色の花が咲き綺麗で長閑です。天気が良いと、緑が青空に映え空気もおいしく感じます。充分植物は春を感じているようです。 
一方、人といえば、戦争で死傷者がではじめました。イスラム教国では正月のところもあるようですが、正月どころではないでしょうね。テレビをつけると戦争のことばかりで、明るいニュースがまったくありません。自分の気持ちだけでもポジティブに持ちながら生活していきたいと思っています。皆さんも明るくがんばっていますか。

今回は、またまた移民法に関する話題をご提供させていただきたいと思います。実は、この原稿を書く前に、サンフランシスコの移民局にクライアントと出頭してきました。そこで、移民法がどのように運営されているのか、現実を皆さんにもわかっていただきたいと思い、ここで考えることにしました。

私が今回移民局に出頭したケースは、永住権をお持ちの方で、過去に犯罪歴がある方の事例でした。犯罪については、よくある犯罪で、飲酒運転、夫婦間の暴行程度の罪だと考えてください。 何年も前の事件で、罰金刑もそのほかの裁判所から科された条件もすべてクリアーしていた事例です。ですので、現在はもちろん何も法的な問題はありませんし、本人が他に犯罪を犯しているという事実もないのです。

この永住権をお持ちの方が、アメリカに入国しようとしたときに、過去に逮捕歴があると言うことがコンピュータで見つかり、永住権を一時取られてしまいました。入国の際に永住権を取られて、後日出頭させられる例は、過去には、長期にわたりアメリカを不在にしていた場合などが
考えられましたが、現在問題になっていない過去の犯罪について、永住権を一時取られてしまい、後日再度調査をするためのインタビューに出頭せよ、というパターンは今回相談を受けたのが私にとってもはじめてでした。

書類等を確認し、本人とも確認したのですが、すべての裁判に関する作業は終了していて、なにか裁判所からの出頭命令を無視しているという事例でもないわけです。また、現在調べてみても、なんら犯罪にかかわっているような事実もないですから、どうみても移民局は過去の犯罪まで徹底的に問題にし始めたようです。私が付き添い出頭しました。内容的にはやはり過去の犯罪についての質問が主なもので、結局理解を得ることができ、無事に入国できました。一件落着ですが、この事件から移民局の対応をうかがい得ることができます。

まず、永住権を持っているからといって、アメリカ市民と同じように扱われず、逆に非移民ビザ所持者と同じように、移民局の調査の対象になること。 また、永住権保持者は相当な罪などを負わない限り、強制送還の対象にならないと考えられていましたが、現状では、過去の罪まで移民局の調査の対象になっているので、注意が必要です。

二点目ですが、永住権を持っている方(もちろんそれ以外の外国人にも当てはまります)で過去になんらかの犯罪歴をお持ちの方はアメリカ入国に際しては慎重になる必要性があります。入国の際、永住権を一時取られてしまい、後日出頭するように命令される可能性があります。この時にアメリカ入管と問題が起きないように、過去数年間の間に、たとえ飲酒運転などの軽罪で捕まってしまった場合には、その逮捕等に関する書類を持って歩くのが良いかもしれません。なんらかの形で、アメリカ入国の際、過去の犯罪歴につき問われたときに、書類があると、説明しやすく、その後のトラブルも防げるからです。過去に犯罪歴がある方で、心配な方は弁護士などに相談して、その事件の書類のコピーをもらっておくとよいでしょう。

三点目ですが、アメリカの入国に関してはボーダーパトロールの部門が担当しており、日本のアメリカ大使館・領事館を管轄している国務省(State Department)とは別組織の管轄下にあります。ですので、たとえ大使館・領事館を通して、永住権その他のビザに問題がなく、入国できるとされても、アメリカのボーダーパトロールは別の見方をする可能性があります。ですので、大使館・領事館関係では問題が発生しなかったからといって、気を抜かず、過去の犯罪に関する記録については、常時アメリカの入国の際には持ち歩くことをお勧めします。

本当にアメリカの入国が厳しきなってきたことを私も事件を通して、ひしひしと感じています。
皆さんも旅行、帰省等の折にはぜひ、気を付けられると良いと思います。

それでは来週まで、一週間がんばりましょうね。


 
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カテゴリー: 国際弁護士なブログ | 投稿日: | 投稿者:

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