最近の判例から―強制送還について―






 
事件名:Zavaleta-Gallegos v. Immingration and Naturalization Service

事件番号:US Court of Appeals 9th Circuit Case Number 99-71017

判決日:2001年8月20日

要旨:過去に移民法上の道徳違反の罪に該当する罪を犯して有罪となった場合、再度ビザを取得して入国しても、その後強制送還の対象になることを判示した。

事実関係: 原告であるZaveleta-Gallegosはエルサルバドル出身で、1984年に入国審査を通過することなくアメリカに入国(当時15歳)。 原告の母親はアメリカ永住権を申請、1989年には取得した。その後、1995年にはアメリカ市民権も取得した。 原告は1993年にストーカー行為をしたことが元となり、刑事事件で事実上有罪(no contest)を認めた。 原告は重罪(felony)として有罪と認められ、ストーカー行為が移民法212条に定められる道徳違反の罪(Crime of Moral Turpitude)となるため、移民局は強制送還の手続きをはじめた。 道徳違反の罪に問われた外国人は、強制送還の対象となる (移民法212条)。 8ヶ月の懲役のあと、原告は母国に自発的に帰国した(Voluntary Departure)。 1994年に原告の母が申請していた原告を受益者とする永住権申請が認められ、原告はエルサルバドル
のアメリカ大使館において永住権ビザ申請を行った。 その申請書において、原告は道徳違反の罪を起こさなかったということを記載した。 アメリカに入国する際に、1993年の道徳違反の罪に関して道徳違反であるという事実について、移民局に対して放棄申請(waiver)を行うのを怠っていた。
 移民局は原告の1994年の入国の際に放棄申請がなかったこと、以前に出国する前に道徳違反の罪で有罪を認めたことから強制送還をした。
 原告は、以前に有罪となった事実を、新たにビザを取得してアメリカに入国する際に適用して強制送還にすることは移民法212条に反するとして、アメリカ連邦高等裁判所第九巡回区に移民局の決定を控訴した。

判決の要旨: 移民局が過去の道徳違反の罪を理由とし、入国の拒否をすることは正当である。裁判所は当該原告がビザ(永住権)の再申請の際に事実を述べずに、放棄申請を怠った事実を認めたうえで判示した。

コメント: 日本人のかたがたでも、刑事事件のトラブルに巻き込まれて強制送還となる例をたくさん見ていますが、再度アメリカに入国する際には必ずどのような罪であってもまず放棄申請が必要がどうかを確認されることが大切です。刑事事件が過去のものであっても適切な処理がなされていないと、新たにビザを取得して入国する際にも強制送還の対象となりかねません。

それではまた次回まで。


 
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